6月27日、NPO法人CNJのがん医療セミナー「もっと知ってほしい代替医療の科学的根拠のこと」に参加しました。
BEC(乳がん体験者コーディネーター)やCIN(がん情報ナビゲーター)の活動報告の後、「もっと知ってほしい代替医療の科学的根拠のこと」という特別講演で、代替医療の中でも「健康食品」を中心にしたお話でした。
埼玉医科大学国際医療センターの大野智氏の講演は、「代替医療についてわかっていることはほとんどない」ということを改めて確認することができました。
続いて行われたパネルディスカッションでは、代替医療をしているという患者さんから相談を受けた時、どのように答えるのかという話がありました。
その時「なるほど!」と思ったことがあります。それは……
「一定の間隔をあけて、確認してあげる」ということ。
「代替医療をしていて、調子はよくなりましたか?」「がんの大きさなどは、どうですか」
患者が代替医療を選ぶ理由に「不安」があります。
「不安」から始めた代替医療は、途中で止めることがなかなかできない。
たとえ、顕著な効果がなかったとしても「もう少し続ければ」とか「今やめると状態が悪くなるかもしれない」という「止めることへの不安な気持ち」が、代替医療から離れられなくなっていることもあるのではないでしょうか。
「不安」の連鎖により続けてしまう代替医療(健康食品)には、高額なものがあり、経済的負担になっていることもあります。
でも「不安の連鎖」から抜け出せない……という時、第三者による「不安の連鎖」を見直す機会を与えられることは、とても大切なことだと思いました。
会場からの「患者の不安を取り除くような医療が必要ではないか」という事は、この講演を聞きながら私も感じていたこと。
MDアンダーソンがんセンターの上野直人氏からは、「現在の日本の医療環境は、アメリカから見ると40年くらいの差がある」「アメリカも40年かけて、患者中心の医療といえるものを作ってきた」「日本もこれから……。そのためには、患者が受けたい医療が何であるかを、医療者へ社会へ届けなければならない」
そして、患者や市民が声をあげることにより政治が動いた例として、子宮頸がんワクチンの話も出ました。
患者中心の医療と言いながら、そして「患者様」「○○様」と呼ばれても、患者としての満足度があがらない日本の医療―患者は、「様」と呼んで欲しいのではないこと、患者が真に必要としている医療とは
それは、患者でないとわからない。
患者の声を医療者へ、そして、社会へ届けるため、私たち患者も考え、行動しなければならないのだろう。
2010年6月28日月曜日
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