9月23日、ジャパン・ウェルネス主催の
患者アドボカシーについての講演を聞きに行きました。
患者アドボカシーを正確に日本語に訳すのは、難しいとのことですが
「患者の権利を主張し、その権利の行使を支援する」
とでも言えばいいのでしょうか。
この講演で、患者アドボカシーの段階という話がありました。
患者アドボカシーの第一ステップ
自分にとって
家族や大切な人にとって
最高の医療を受けるために
患者が出来ること・しなければならないこと
家族や周囲の人が出来ること、しなければならないこと
まずは、その事から始まる。
患者や家族が、病に主体的に関わる努力をする責任がある
第二ステップ
患者や家族が、どのようなケアを必要としているかを
病院や地域に訴えること
第三ステップ
それらを医療政策として訴えること
とまあ、こういう具合だそうです。
また、この講演で紹介された
アメリカ政府の報告書
「Cancer care for the WHOLE PATIENT」には
患者は、生物学的ケアのみではなく
心理的ケアも必要としている。
がん治療における心理社会的サービスの提供に関する
医学的根拠は、十分に認知されている。
と書かれているとか。
講演者の一人は、この冊子を
「バイブル」といい
もう一人は
「地図」と表現しました。
患者自身や、患者を支える人達が
バイブルとも地図とも呼べる
このような報告書の存在は
まさしく「社会全体で支える」ことの証明とも言えます。
また、講演者は次の事も繰り返し言っていました。
「患者は、体験者と話すことを必要としている。
そしてそのことが有効であるというエビデンスがある。」
今年の5月から始めたがんサロンでは
体験者同士、話し合える場があることが必要なんだ
ということを実感しています。
全国には、今、様々なサロンが出来ています。
ただ、日本社会全体を見渡すと
まだまだその必要性が認識されていないのが実状ではないかとも思います。
地域や病院がその必要性を認識するまでには
まだまだ、地道な努力とねばり強さが必要なのでしょうね。
病院内のがんサロンを立ち上げた患者さんのお話では
「院内にがんサロンを作りたい」と病院へ訴えかけてから
実際にできるまでに、2年かかったということでした。
講演後、その方にお話を伺うと
「その2年の間、時には涙したこともあった」とのことでした。
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