乳がんと告知されてから一ヶ月で
あれよ・あれよという間に
手術を受けた。
「がん」と聞いたからには
とっとと手術しておいた方がよい……
その時は、それがとても安心できることのように思えた。
が、今もしあなたが乳がんを告知されたとしたなら
その場で少し深呼吸しては……とアドバイスしたいと思う。
なぜなら
乳がんは進行が遅いものが多い。慌てる必要はない。
(ここのところは、しっかり主治医に確認。
同じ乳がんといっても、それぞれに違うものだから)
まずは自分のことを振り替えってほしい。
今の生活や趣味・嗜好。
何を大切にし、今後どのように生きていきたいのか。
自分にとって、一番大切なものは何か。
自分にとって一番大切なものは命。
でも女性の場合、乳房が大切という人もあるだろう。
その気持ちは、大切にしてほしいと思う。
また、乳房よりも命、と思っている女性でも
温存手術で、どれくらい変形するのか
を主治医に聞いて、今一度、ゆっくりと考えてほしいと思う。
全摘と言われたならば、再建を視野に入れ
自分が納得できる再建をしてくれる医師を見つける努力をしてほしい。
乳腺外科医は、再建の専門家ではない。
乳房再建は、形成外科の領域だ。
このような事を書くきっかけは、8月に行った講演会。
それは、東京のナグモクリニック主催の「乳房再建サポーター養成講座(総括)」
テレビでもおなじみの南雲先生のお話は、とてもわかりやすかった。
そして、亀田総合病院の福間先生のお話では
「オンコプラスティックサージェリー(oncoplastic breast surgery、乳房腫瘍形成外科)」
という言葉を聞いた。
お二人の先生の話を聞きながら
告知から手術までの間に
乳房再建とか、美しい乳房を残す
などという話を聞いた事もなければ
考えた事もなかったなぁ~と
一年半前の自分を思い出していた。
そして、治療の初期からのチーム医療で
乳腺外科医のみでなく
乳房再建について相談できる形成外科医や
乳房そのものについてどのように思うかをじっくり相談できることが
できればなぁ~と思った。
そんな事を、講演後の自己紹介で言ったら
南雲先生が「それを医療者に求めても駄目」
「体験者として、是非、声を上げて下さい」
というコメントをもらった。
機会があれば、この事を多くの人に伝えたいと思う。
乳がんと告知された人は、もちろんだが
全ての女性に、伝えたいと思う。
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