2010年12月23日木曜日

第6回がん患者大集合の3つのアピール

がん患者団体支援機構が主催する「がん患者大集会」が、ネット配信されています。
第一部は「心のケア」
ピアカウンセリングの必要性や有効性についてのお話が印象的でした。
特に、入院中は同室の人たちと一緒に泣いたり笑ったり、励まし合ったり
それが、どれほど心の支えになったのかという体験談に
自分の入院の頃を思い出していました。

入院時「個室」に「固執」。
でも退院が近付く頃には、ちょっと退屈。
誰かとお話したいなと思っていました。
もし、患者ロビーや患者同士のティータイムなんてのがあったら
同じ病の人とおしゃべりしたり、情報交換ができたかも……

第二部は、がんとお金について
就労関係のお話では、企業の中でがんに対する啓蒙活動が必要
との指摘もありました。
また制度の問題として、高額療養費や傷病手当の見直しが必要との意見。
これらの制度は
「公平な負担と支給」や
「進歩した医療(多くの病は、長く付き合う病気となった)」を視点に
早急に見直してほしいものです。

また、がん検診率をあげ早期発見・早期治療につなげることは
国の財政面でも、個人にとっても、最も負担が少ない方法である
という意見には、大いに納得。
「検診率50%達成」も掛け声ばかりで実現しそうにない
お粗末な現状をなんとか打破したいものですね。

検診といえば
市の受診券が使えるのが
市内の協力医療機関のみであることに納得がいかないのは、私だけでしょうか。
もし市内ではなくても、職場の近くなどの医療機関でも受診可能なら
また、夜や日曜に検診を受けることができるのなら
少しは検診率があがるような気がしますが、いかがでしょうか。

さて、第6回がん患者大集合では、以下の3つのアピールが採択されました。

①ピアサポートセンターの設立と全国展開
 ピアサポートによる24時間のコールセンター

②がん患者の社会的なきめこまかい支援の拡充
 各都道府県のがん対策推進計画に基づき、がんになった時の手引き書として
 各県ごとの地域の診療情報の作成を要望する。
 患者の生活を守るため、高額療養制度や傷病手当の見直しを要求する。

③がん患者の働く環境の整備
 自立支援のため企業・経営に対する助成制度の設定
 企業に、がん患者の働く権利を守る就労規則作成の義務化を要望する。

これらのアピールを見て
思い浮かんだのが「患者アドボカシー」という言葉です。

患者が抱えている問題を解決するためには
患者自身が声をあげることが必要。
そして、このアピールができた。
でも、これだけじゃ何も解決しないのではないだろうか。
このアピールを受けて
患者一人ひとりが何をするかが
まずは、問われるのではないか
と思ったのです。

そして、私に何ができるのか
私なりの「患者アドボカシー」を考えてみました。

まずは、日々前向きに生活すること。
がん患者だって、明るく前向きに、そして、元気に
日常生活を送ることができる。
こんなことすら、まだまだ、知られていないのが現状。
……つい先日も
「早期の乳がんだ」という事を伝えている知人から
「あら、元気そうでよかった」と声を掛けられ
ちょっと複雑な気分になりました。
そりゃあ、時には落ち込んだり
とてつもなく体がだるくなったりすることもあるけれど
健康な時と、変わらぬ生活を送ることも可能なのが
現在のがんとのお付き合い。
そんな事を、まずは皆さまに知ってもらいたいですね。

そして、昨年から始めたがんサロン。
来年も「毎月一回、必ず開催」を合い言葉に
続けていきたいと思っています。

また来年は、自分の住む地域のがん対策にも
関心の目を向けたいとも思っています。

あまりにちっぽけなことばかりで
「患者アドボカシー」なんて大声では言えないけれど
一つひとつ、丁寧に向き合っていきたいと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿